4月7日の持ち込みで、ジャンプの編集者様から頂いたフィードバックをまとめさせて頂きます。
(当日やるべきことが多く、終了後のメモの時間を十分に取れなかったため、一部漏れがある可能性がありますが、記録できた範囲でアップさせて頂きます)
連載として見た場合のフィードバック
戦いの目的
正恩の戦いの目的が甘い。世界の格差をリセットするというが、格差はその後でまた生まれる。共通の敵を倒すことで一つになるというが、時間が経てばまたバラバラになる。特に中国人は、平和になった後で確実に差別される。
【藤井】
中国人は14億人中6億人だけ悪く、8億人は正しい。8億人は他の国と一緒に戦って(中国に反逆して)一緒に虐げられている。
【編集者様】
それだと悪い6億人は全員殺したり懲役になる?平和の作り方が暴力的ではないか?
※確かにその通りなので、敵が誰かを再考する必要があります。
【藤井】
例えば黒人は以前より立場が強くなる。黒人同士での格差などは変わらずあると思うが。
【編集者様】
多少変わっても、人種差別自体は絶対なくならない。
※永遠にという意味ではなく、本作の戦いだけでは、という意味だと考えております。
「命力」について
【編集者様】
そもそも命力がどんなエネルギーなのかがわからない。
【藤井】
命力は今まで死んだ人間たちの魂。死んで時間が経ったら誰でも人間として正しくなるので、平和を願っている。なので、世界を変える力が強い人間ほど、命力が強くなる。命力を生み出した黒い奴(ルージュ)は、死んだ人類の集合体。
【編集者様】
だとしたら、なぜ戦闘に使うのか。平和を願うなら、建物を作ったり平和利用すればいい。
※これも本当にその通りなので、戦いに使う理由を考える必要があります。
革命家(能力者)が1国1人いる設定について
【藤井】
格ゲーの大ヒットを想定している。ストリートファイターなどを超えたい。そのためには1国1人が必須。また、今まで漫画に登場しなかったようなマイナー国(後から注:モルドヴァ、セネガルなど)を登場させたい。それらの国で日本の漫画の評価が高まることも期待できる。
【編集者様】
格ゲー向きというのはわかる。しかし、193の国全てに革命家がいるなら、作中で全員出さなければいけない。でないと例えば「なぜトルクメニスタンは出して、アゼルバイジャンは出さないのか」などの問題になる。主要国だけ出す方向に切り替えるなら、今言ったマイナー国の特徴やメリットはなくなる。また、全部の国を出さず「ある程度出す」というだけなら前例があるので、真新しくはない。
※おそらく100国近くが登場する『ヘタリア』などかと思います。バトルでは、国数が少ないものの『刃牙』などが近いかもしれません。
【藤井】
193国でローカライズ版を出すから、日本を含めて他の国のバージョンがどうであっても、それぞれの国で問題になることはない。例えばウクライナならロシアをラスボスにする。
【編集者様】
全ての国でシナリオを変えるのは非現実的。ウクライナの例についても、そもそも国を敵にする発想から離れた方がいい。鬼や魔族が敵なら、基本的に「殺して終わり」なので簡単。やるとしてもかなり先の話。
※おそらく「やるとしても難しいし先の話なので『ローカライズをするから日本版はこれでいい』という考えはしない方が良い」という意味だったと、後から考えさせて頂きました。
※ローカライズについては『キーウの幽霊』という日本の薄い同人誌(16P)がウクライナのベストセラーになったのを見ても、私個人としては取り組む価値があると考えております。編集者様のおっしゃる通り、非常に困難であることは理解しております。
中国の許可について
【藤井】
多分取れる。連載では中国のキャラは実はいいやつで、自分が共通の敵になって人類をまとめるために、悪役を引き受けた。さらに世界最強の設定。中国に欠けているのは良いイメージだが、そのイメージを改善するチャンスになる。今アメリカが世界の信用を失っているので、タイミング的にも中国の許可は取りやすい。
【編集者様】
まず「共通の敵で平和を作る」発想が前述の通り甘い。中国が仮にそう考えていたとしても、中国のままジャンプに掲載することは非常に難しい。また、その話題は置いておいて、純粋に作品としてまだ甘い。
※「中国にしたから面白くなっているかと言ったら、まだなっていない」という意味だと考えております。
※また、読切の段階では許可をいただくのが間に合わないため、読切では確実に変更させて頂きます。連載の方はこれから考えます。
「金家がわざと悪政を敷いていた」という設定
【藤井】
朝鮮が国際社会に復帰しやすいように考えた。復帰するためには拉致などあらゆる問題を認めないといけない。問題を冗談にしてはいけないが「実はこういう設定でわざと悪事を働いていた」となれば、問題を認めやすい。太めだった正日将軍はパワー系、イケメンだった日成首領はスピード系と、バトル漫画に馴染むようなデザやキャラ付けも考えた。
【編集者様】
「うん、まあ…」という感じで、特にこれと言ったコメントはなかったものの、この部分はある程度納得して頂けたか「一理はある」と考えて頂けたように感じました。
その他
・「世界を変える」というタイトルだから、能力者の名前が革命家で、エネルギー源が命力というのは良いと思う。ただ、能力者の名前などはさほど重要ではない。
今回の読切へのフィードバック
・こいつら(正恩、周近平、黒い奴=ルージュ)がメインになってしまっている。ヒロインの影が薄い。
・黒い奴がラスボスというのはわからなかった。中国が敵ならラスボスは中国のキャラではないのか?黒い奴は中国の味方の一人だと思っていた。
・1国1人だと格ゲー向きというのはわかる。しかし、そのルールを上手く漫画に落とし込む必要がある。
・「赤い星」など作品の専門用語が説明なしに登場している
・革命家を覚醒させるシーンはばっさりカットでいい。その分ヒロインに尺を取るべき。
・正恩とヒロイン、どちらを強調すべきかと言ったら、感情移入のしやすさでヒロイン。
・主人公が選ばれた理由がよくわからない。一応説明があっても納得しにくい。
・表紙の絵の忍者のポーズや服のデザインは一昔のもの。変えた方がいい。
※ポーズやデザイン自体は最終的に作画の先生にお任せする部分ですが、センスが遅れてしまうのはシナリオにも関わる問題なので、あらためて最先端の作品からもっと学ばせて頂きます。
コメント